この質問には絶対的な正解はなく、どちらを選んでも問題はありません。
どちらも重要なので、選ぶのが難しく感じますが、忘れてはいけないのは選んだ理由です。
この質問は、「回答」よりもむしろ「理由」の方が、はるかに重要なのです。
「過ごしやすそうだから」や「なんとなく」などの理由では、面接官を説得するのは難しいでしょう。
安易な理由で選択するのは好ましくないので、「どちらの方が能力を発揮しやすいか」という基準で考えてみましょう。
大半の人は、やりがいの方が無難なので、やりがいを選びます。
理由は「やりがい」だと、「やりがいがあれば、厳しくて職場の雰囲気が悪いような環境であっても、私は仕事をやり抜くことができる」というような、仕事に対する高い意欲をアピールできますが、「職場の雰囲気」を選ぶと、環境依存型の人間とみなされる危険性があるからです。
自分らしく活躍できる選択肢なら、とっさの状況でも、うまく選択できるはずなので、あくまで仕事を軸にした理由で選ぶことが大切です。
質問の意図
応募者にとって能力を発揮しやすい場面はどちらかを知るための質問です。
面接官は、「どちらを優先してもいいが、仕事に対する意欲を感じさせてほしい」と感じています。自分の能力をアピールして、就業意欲を伝える場でもあるので、選択理由につて、詳しく説明できるようにしておきましょう。
理由を述べる際は、仕事をするための面接なので、「雰囲気が良ければ、集中しやすい」や「やりがいがあるから、モチベーションを保ちやすい」のように、仕事にふさわしい理由で述べるのが適切でしょう。
企業貢献や能力発揮などの理由なら、どんな言葉でも尊重されます。
「自分の能力を発揮するための環境」としてどちらがいいのか、どんな環境(やりがい)がいいのかアピールするようにしましょう。
それでは実際の回答例をみてみましょう。
学生A「私は雰囲気を重視します。職場の雰囲気が悪いとモチベーションが下がります。モチベーションが下がると仕事の成果に影響します。」
学生B「私はやりがいです。やりがいを感じていればとりあえず頑張れるからです。」
解説
説得力に欠ける回答です。根拠や具体的なエピソードがない為なんとなくの回答になっています。学生Aは「どんな雰囲気ならいいのか」、学生Bは「どんなことにやりがいを感じるのか」がたりません。
これがなければ、「どんな環境で頑張れる人なのか」が全く分かりません。
私はやりがいを重視します。職場の雰囲気のみでは仕事に対して満足を得られません。
もちろん職場の雰囲気も大事ですが、職場の環境に左右されるのは、真のプロではないと思います。
これが両立できれば最高ですが、きっと現実の職場においては難しいと思います。
私がやりがいを感じる瞬間は「ありがとう」と言われたときです。感謝されるまでには他人よりも努力し達成するための真の覚悟が必要です。その瞬間を得るためにやりがいを求めたいと思います。
解説
「なぜやりがい優先なのか」と、「どんなことがやりがいなのか」が明確で、職場の雰囲気と比較して、的確に理由づけできているので、評価しやすくなります。また、仕事に対するプロ意識も語れているので効果的です。
両立できればいいけれども現実的ではない、と「現実をちゃんと理解している」というアピールも盛り込めています。
「自分自身の考えを示すこと=自己PRになる」ということを忘れないでください。
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