企業の面接では自分の親ぐらいに年の離れた人と会話することになります。
バイト先での上下関係から、敬語の使い方や社会に出た時のマナーや常識も身につくので、アルバイトも立派な社会経験です。
応募した企業と職種が違っても、仕事に対する取り組み方から人柄を探ることは出来るアルバイトから得た経験やエピソードをどう話せるか、という点においては、バイト経験が就活の助けになることがあります。
しかし、応募企業関連のアルバイトやよっぽど特徴のあるアルバイトでない限り「このアルバイトをしているから有利」ということはありませんので、就活のためにアルバイトをする必要はありませんし、いろんなアルバイトを経験している人と、ひとつの場所でずっとアルバイトしている人での有利・不利もありません。
大切なのはどのような仕事をしてきたかをアピールすることです。
長くアルバイトをしていると自分の経験した事の多くを忘れてしまいがちなので、時間をかけて大切なことは何かを思い出してみて下さい。そして、実際に自分で経験したことをもとに、自己PRにつなげましょう。
なぜそのアルバイトをしているのか、どんなことをしているのかなど、しっかりとアピールできるように準備しておきましょう。
それでは実際の回答例をみてみましょう。
学生「はい、家庭教師のアルバイトをしています。」
面接官「そのアルバイトについて教えてください。」
学生「はい、大学受験を控えたA君の英語と数学を担当しています。A君は下から数えた方が早い成績でしたが現在は英語は一番の得意科目となっています。何事もあきらめずに取り組めば結果がでることを教えてくれました。」
解説 ここでこの学生がアピールしたかったことはなんでしょうか。これでは、A君が頑張った話をしているだけで、アピールするチャンスを逃しています。このようなアピールになることは少なくありません。 アピールする対象は、自分自身という視点を間違えないようにしてください。
学生「はい、家庭教師のアルバイトをしています。」
面接官「そのアルバイトについて教えてください。」
学生「はい、私が担当したAくんは、学校でも成績が最下位で、当初は勉強に興味を示してくれませんでした。そこで、楽しみながら勉強してもらうために、ゲーム感覚で取り組める方法を取り入れました。例えば、Aくんはサッカーが好きでしたので、難易度別に得点を設定し、目標点数をクリアすれば、勝ち星で次に進めるという方法など、5つほど考えて取り組みました。」
解説
自分の取り組みに対して説明するときは、このように「どんなことを工夫したのか」を伝えるとアピールのポイントになります。簡潔にまとめるために、要点を絞って、省略できるところは「5つほど」のように簡潔にすることも効果的です。
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